本記事をお読みの医師の皆様は、ちゃんと休めていますか?
働いてばかりで、身体や精神をゆっくり休めることができていないのではないですか?
医師は、休みが少ない人も多いですし、さらに、休むのが「下手」な人も多いと思います。
私も「ちゃんと休む」のが下手な方だと思います。
昨今医師の働き方改革について議論されていますが、「休み方」についても、考える必要がありそうです。
今回は、医師が休むのが下手なことについて、自分への戒めも込めて、考えてみたいと思います。
医師は、休日でも休まずに何かをしようとしてしまう
自分を含めて、これまで周りの医師を見てきて思うことは、
医師には、休みであっても、文字通り「休む」ことはせず、「何かをしている」人が多い印象です。
単純に休日でも病棟に行かないといけなかったり、呼び出しがあって仕事をしなければならない先生が多いのはわかります。
かつて私もそうでしたし。
でも、そうでなくて、休日で仕事がない時でも、学会発表などのスライドの準備をしたり、論文を読んだり、あるいは、医療に関係ないことでも、読書や勉強など、何か自己研鑽のために時間を使っている人もいるでしょう。
もちろん、例えば発表の準備は必要で、平日は仕事で準備をする時間がないのでやむを得ない部分もあると思いますし、自己研鑽のために時間を使うことそのものは素晴らしいことではあると思います。
ただ、休まずに常に何かをしていると、知らず知らずのうちに、身体的、精神的疲労が蓄積していきます。
そして、気付いた時には疲弊しており、死んだ目をしていたり、やる気が出なかったり、燃え尽きてしまう場合もあります。
そういった人を何人も見てきました…
明らかに抑うつ状態だな、という人を…
なぜ医師は休みの日でも頑張ってしまう人が多いのか?
それでは、なぜ医師は休みの日でもゆっくり休むことをせず、能力向上のために何かを頑張ってしまう人が多いのでしょうか?
一つには、医師になるまでに、常に頑張る習性を身につけてきやすい環境にあった、ということが言えると思います。
医学部受験の際や、医学部に入ってからも、ハードワークをされてきたことと思います。
休んでいる暇があったら勉強しないと試験をパスできない、という状況に置かれ続けてきたため、休まず頑張る癖が抜けないのだと思います。
それに、周りは頑張っているのに、自分だけ頑張らなかったら置いていかれてしまう、という無言のプレッシャーもあると思います。
医師の皆様は、向上心が高く、それ故能力も高く、さらにはハードワークに耐えられるだけの体力ならびに精神力を兼ね備えた方が多いため、良くも悪くも「頑張れてしまう」という部分があるのでしょう。



短時間でもいいから「休む」と決めて、意図的にスイッチをオフにする時間を作ろう
休む間もなく走り続け、身も心もボロボロになり、再起不能、あるいは大きなダメージを被らないためには、しっかり休むことが大切です。
明確に休みを決めて、スイッチをオフにする時間を意図的に作るといいと思います。
今日はしっかり休む!
仕事のことは考えない!
家でゆっくりする!
などと決めてしまうのです。
丸一日休むのが難しい場合でも、
「何時から何時までは休む」と決めてしまって、スイッチをオフにしてください。
一番良くないのは、
あれをしなきゃいけないなぁ…
でもやだなぁ…
と思いつつ、休まらない状況がダラダラ続くことです。
何かしなければならないことがあるとしても、
例えば、午前中はしっかり休んで、午後2時間だけやる、とか決めると、身体と精神がリラックスできる状態を作りだせると思います。

休みがないのは、休符のない音楽と同じ
休みがないと、人間もちません。
気持ちは大丈夫だと思っても、身体が悲鳴を上げるということはよくあります。
そして、悲鳴を上げてからでは遅く、悲鳴を上げる前に心と身体を休めてあげることが大切です。
休符のない音楽など聴いていられません。
絵画も、余白があるからこそ、中心となる部分に目がいったり、想像力をかきたてられたりしますよね。
それと同じで、あなたの人生にも、意図的に「休符を打つ」、あるいは、「余白を作って」みてはいかがでしょうか。

最後に:しっかり休もう。どうしても無理なら職場を変えよう。
本記事では、医師が上手く辞めない問題や、しっかり休むことの重要性について書いてきました。
皆様も、是非ご自身の心と体の健康を大事にしてほしいな、と思います。
また、どうしても休みが取れないような職場なら、辞めればいいと思います。
しんどい時は視野狭窄に陥りがちですが、働き口は他にいくらでもありますので、冷静になって、一度考えてみていただきたいと思います。
手始めにどういった案件があるのか眺めるだけでもいいと思いますし。
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