本記事をお読みのあなたは、現在どんな病院で勤務をしていますか?
本記事に辿り着かれたということは、現在医局に所属されていて、少しくらいは
医局を辞めたいな…
と思ったことがあるのではないでしょうか。
かくいう僕はかつて、医局に所属し、大学病院での臨床や研究をしていましたが、ある時、辞めました。
辞めたら、劇的に人生が変わりました。
本記事では、
・医局、大学病院を辞めたことで僕が実感したメリット
・医局を辞めて大丈夫なのか?
といったあたりの、医局を辞めようか迷っている方の気になるであろう部分をシェアしたいと思います。
先に結論だけ言っておくと、
医局を辞めたことで自分の人生にとってプラスなことは無数にありますが、それ以上に
マイナスな部分が激減した
というのが大きいです。
そして、医局を辞めても案外大丈夫です。
辞める前に心配されているようなことは杞憂に終わると思います。
あくまでn=1の個人的体験談ですが、医局を辞めようか迷っている人の参考になれば幸いですし、
本当は医局を辞めたいけど、色々あるしなぁ…
ってなってて、なかなか身動きが取れない先生の背中を押すことができればと思い、本記事を書きました。
それでは、早速みていきましょう。
大学病院、医局を辞めるまで
まず、医局を辞めるメリットをお話する前に、辞めるまでの経緯などを簡単にお話します。
医局、大学病院所属時代はとにかく忙しい日々でした。
臨床や研究など、膨大な量の業務をこなしていました。
当然、自由にできる時間はほとんどなく、心にゆとりがありませんでした。
しかし、雑用も含めて仕事は増える一方で、ある時限界を迎えました。
自分の人生はこんなことをするためにあるわけじゃない
という想いが強くなり、医局を辞めることを決断しました。
辞めてからはストレスフリーな日々を送っています。
それでは、実際に医局を辞めたことで私が実感しているメリットをご紹介していきます。
医局を辞めたことで実感しているメリット
僕が医局を辞めたことで実感しているメリットをざっと挙げますと、
・時間的自由を手に入れた
・心が穏やかになった
・煩わしい人間関係から解放された
・収入が大幅に増えた
・健康的になった
・ぐっすり眠れる。睡眠不足解消による副次的な効果も。
こんな感じです。
順番に解説していきます。
時間的自由を手に入れた
医局を辞めたことで実感しているメリットのうち、個人的にはこれが一番大きいです。
医局にいた頃は、とにかく時間の余裕がありませんでした。
平日はもちろん、土日も病棟に来なければいけなかったり、土日に実験をせざるを得ないこともありました。
ゆっくりする時間がほとんどなかったです。
「時間のマネジメントが下手なんじゃないの?」ってお思いの方もいるかもしれませんが、本記事を読んでおられるような医局所属の先生なら、きっとわかってもらえると思います。あれは、不可避でした。
辞めてからは、働く時間が圧倒的に減ったことで、しっかりと休みをとったり、好きな本を読んだり、大切な人と過ごす時間を取れたり、有意義な過ごし方ができています。
やっと人間らしい生活に戻れたな、という感覚です。
それに、時間を手にしたことで、何かをじっくり考える時間が増えました。
自分のこと、今後のこと、そして、周りのこと、など。
心が穏やかになった
医局にいた頃は、どうしても心にも余裕がない状態になりがちでした。
金八先生みたいでアレなんですが、
忙しいという字は、「心を亡くす」と書きます。
僕自身も文字通り、心を亡くしていました。
僕はどちらかというと、もともと何事にも前向きな方なのですが、医局にいると理不尽なことの連続で、どうしても不満を溜め込んでしまっていました。
時々、いや頻繁に、他の医局員の先生と愚痴を言い合ったりしていました。
愚痴を言えば多少はストレスが軽減されるのですが、貴重な時間を愚痴の言い合いなんかに使うのはもったいないこと極まりないです。
「時間をもっと建設的なことに使えたら」とずっと思っていました。
辞めてからは、心が穏やかです。
ちょっとやそっとのことではイライラしなくなりましたし、周りの人のことをより考えることができるようになったと思います。
前向きになれます。
煩わしい人間関係から解放された
医局にいた頃は人間関係で気を遣うシーンが非常に多かったです。
皆様もご経験おありですよね。
急に理不尽なことを言われ、膨大な量の仕事が降ってくることは日常茶飯事でした。
先輩の代わりに実験をしたこともあります。
あと、医局の先輩方は基本的に生気がないというか、覇気がなかったです。
正直なところ、(ごく一部を除いて)先輩方は死んだ魚のような目をしていました。
やりたくないもことを嫌々やり続けていると人間こうなってしまうんだろう、と思いました。
「ここにこのまま居たら、気が付いた時には自分もこんな風になっちゃうんだろうな…」(遠い目)
そう思った僕は医局を辞めました。
日常的に接する人から受ける影響は決して小さくありません。
ほら、「自分の年収は身近な5人の年収の平均くらいになる」って話がありますけど、それと一緒です。
年収に限らず、人間性も普段身近にいる人から受ける影響は大です。
収入が大幅に増えた
これもとても大きいです。
医局を辞めてからは労働時間は大幅に減り、ほぼストレスフリーになった上で、給料は大幅に増えました。
正確な増加額は言えませんが、軽く数百万円はアップしました。
しかも、労働時間は大幅に減ったのに、です。
『これマジでどういうこと??』って感じです。
医局に所属し、大学病院からの給料と外勤でやっていくことが、収入・経済的にはいかに茨の道なのか、ということを実感します。
ちなみい、大学所属だと給料マジでもらえないですから、大学辞めたら辞める前の倍とか普通に狙えます。
なんだったら倍できかないなんてことも可能です。
労働環境や給料・収入に関しては、本当に職場によるんだな、と思います。
同じ人間で、能力であっても、です。
モノの価値はどのマーケットで売られているか?で決まります。
砂漠で死にかけてたら500mlの水が5000円だって言われても出しちゃいますよね?
それと一緒です。
健康的になった
医局に所属していた時は、休みもなかなか取れないだけでなく、ストレスも多く、私の場合は口内炎が頻繁にできていました。
僕はストレスが口内炎として表出するタイプでした。
一つできたと思ったらまた新たにでき、ということを繰り返していました。
複数個の口内炎を抱えていることもざらにありました。
食事の時痛くて痛くてしょうがない。
舌に口内炎ができている時は、喋るのも痛いし。
最初は「なんか歯並びでも悪いからなのかな?」程度に思っていましたが、そうじゃないことは医局を辞めた後に判明します。
辞める直前のストレスのピーク時は、過去にできたことのない大きさの口内炎ができ、
あ、これこのままだと大変なことになる
と直感したことも一因となり、医局を辞めました。
そして、医局を辞めた途端、口内炎は一切できなくなりました。
人間の身体はこんなにもストレスをダイレクトに反映するんだ、ということを身をもって実感しました。
気持ちは「まだやれる」とか「大丈夫」と思っていても、身体が悲鳴を上げていたのです。
ストレス下では精神の方が身体より最後まで粘れる、ということは聞いたことがありましたが、本当にそうでした。
どうか皆様、身体を壊してしまう前に、マジで身体の声を聞いてあげてください。
ぐっすり眠れる。睡眠不足解消による副次的な効果も。
医局に居た頃は、朝早くや夜遅くまで実験、ということも多く、生活もどうしても不規則になりがちでしたが、
医局を辞めたことで、睡眠時間をしっかり取れるようになりましたし、睡眠の質もアップしました。
また、常に何かに追われているような感覚がなくなったこともあり、良い気分で目覚めることでできるようになりました。
寝不足とは無縁の生活を送るようになり、日中のパフォーマンスも大きく向上しました。
それに、睡眠をしっかり取れることで、精神にも良い影響を及ぼしていると思います。
気持ちが穏やかになりました。
それに、ぐっすり眠るようになってから、太りにくくなりました。最高です。
ざっと挙げただけでも医局を辞めたことでこれだけのメリットがありました。毎日が様々な面で豊かになったと思います。
いや、やりがいの代償、大きすぎでしょ。
医局を辞めたことで実感しているデメリットはある?不安はないのか?
では、医局を辞めたことでデメリットはあるのでしょうか。
個人的には、正直、これといったデメリットは感じていません。
ここで話終わっちゃってもいいのですが、ここで終わると寂しい気もするので、敢えてデメリットかもしれないことを強引に挙げてみます。
キャリアに関する不安は?
それは、今後のキャリアについてです。
医局に所属していれば、キャリアに関して、敷かれたレールを走るだけでよい、というところはあるので、あまり考えなくて済みます。
ご存知の通り、
専門医取ってねー
先生、次は大学院で研究してねー
じゃあ次はこの病院に行ってねー
遠いとか家買ったとか知らないよー
って感じです。(↑ルックス極悪人すぎるでしょ)
そういった意味では、医局って所は、受動的な人が合うんでしょうね。
医局にいると、キャリアに関して、徒に不安になることも少ないかもしれません。
ただ、それは決して良いことではなく、直視しなければいけない現実から目を背けているだけではないのかな、と個人的には思います。
むしろ、医局を辞めたことでキャリアも含めて、色々なことに早く気付けてよかったと心から思っています。
これは、よく言われることかもしれませんが、
人生、やりたくないことをやっているほど長くはありません。これ、マジです。
ほら、スティーブ・ジョブズはんも言ってたじゃないですか。
旦さん、明日人生が終わるとしても、今日やっていることをやりまっか?
その答えがNOなんやったら生き方を考え直した方がええでっせ。
って。(※なぜ関西弁なのかは不明)
「この敷かれたレールの先に何かがあるはずだ!」と信じてひた走った結果、辿り着いた先には何があるのでしょうか。
長い時間と人生を費やして走った挙句、
思てたんと違ーう!!
とM-1で敗退が決まった時の笑い飯みたいなことになるかもしれませんよ。
もしくは、ある時、急にはしごを外されるかもしれません。
梯子を外された時に後悔しても時すでに遅し、ということにもなりかねません。
深く考えないままに医局に依存するのは危険だと思います。
経済的な不安は大幅に解消される
これまではキャリアに関する不安について述べてきました。でも結局、個人的にはキャリアに関しても問題ない、という結論に至っています。
そしてもう一つ忘れてはならないのが、経済的な部分です。お金の心配ですね。
こちらに関しては、医局を辞めてから収入が爆増したので、一気に不安は解消されました。
医局にいた頃は、
こんな稼ぎじゃなかなか資産形成も難しいな…バイトもそんなできるわけじゃないし…
って感じでしたが、医局を辞めてからは、資産形成に関して、攻撃力も守備力も一気に高まった感じです。
なんせ、時間がありますからね。
本を読んだり、調べたりができるので、どんどんマネーリテラシーが高まってる感がありました。
まとめますと、医局を辞めても特にデメリットは感じていません。えっへん。
まとめ: 大学病院、医局を辞めてマジで良かった
本記事では大学病院、医局を辞めたことで私が実感しているメリットを見てきました。
僕は医局を辞めたことで明らかに人生が好転しました。
それも、劇的に。
退局後に良い職場に行けたことも大きかったです。
こっからが人生本番やで!!
って感じです。
毎日「今日はあれをやろう、これをやろう、明日はあれを…」という具合に前向きに生きていられることが何よりも嬉しいです。
自分の頑張りや姿勢が大事なのは言うまでもありませんが、環境もそれに負けず劣らず大事です。
今の環境に不満があるならば、愚痴を言っているだけでは何も変わりません。
自分の手でよりよい環境を掴み取りにいきましょう。
自分から行動していかないと、何も変わりません。
「今のままでよいか?」を自問自答してみて、その答えがNOなら、ひとまず求人を見てみるなり、自分に合った職場探しから開始してみると良いと思います。
市中に出てみたら
自分の能力ってこんなに評価されるのか!
だったり、
こんな職場があるのか!早く言ってよ!
って発見もあると思いますよ。
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是非、人生を変える、記念すべき一歩を今日踏み出しましょう。
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敢えてデメリットを挙げるとすると、皆このサイト見てるから人気の求人には速攻応募殺到する、くらい。
・
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リクルートなので知名度的にも安心感あり。
自分で使ってみた感想としては、エージェントがマメで定期非常勤とか良い所見つかるまで(希望すれば)気長に付き合ってくれるので好印象。
大学病院で働くのがいかに大変かは、以下の記事に書いています。
大学院の過酷な生活については、以下の記事をあわせてご覧ください。
医局そのものについては以下の記事を参考にしてみてください。
医局を辞めたい方は以下の記事もご覧ください。
医局を辞めて、常勤で転職されたい方には、以下の記事をどうぞ。
医局を辞めた後、常勤でなくバイト医になるのが不安な方には、以下の記事がおすすめです。