医局・大学病院を辞めていたのでコロナ診療を免れた

コロナ診療をする医局・大学病院の医師
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このコロナ禍において、医局・大学病院所属の医師はコロナ診療に追われています。

私は、以前は医局に所属していましたが、コロナウイルスの流行より前に医局を辞め、フリーランスの身でしたので、コロナ診療をすることはありませんでした。

免れた、というと言い方は悪いですが、本音を言えばコロナ診療をしたくなかったので、結果的に(私にとっては)良かったです。

今回は、医局に所属する医師のコロナ診療の実態と、フリーランスの医師の身軽さについて書いていきたいと思います。

目次

医局に所属していたらコロナ診療を命じられていた

コロナウイルスの診療をする大学病院の医師

私はCOVID-19の流行より前に医局を辞めていたので、コロナ診療にあたることはありませんでしたが、

医局に残っている人に状況を聞いてみたところ、大学院生、ポスドク・助教はコロナ診療に駆り出されているようです。

教授からは、

「私たちは社会のインフラのようなものですので、対応をお願いします」

というお達しがあったようです。

その後医局に所属する各医師に個別に「コロナ診療をしてもらえないか?」と面談があったようですが、(妊娠中など)よほどの事情がなければ、事実上拒否権はなかっただろうと推察されます。

私もまだもし医局に所属していたら、ほぼ確実にコロナ診療を要請されていたと思います。

そして、2週間くらいの期間を皆が持ち回りでコロナ病棟における業務を担当していくようです。

ちなみに、手当は出るのは出るようですが、同じ時間外でバイトをした時の給与と比べると、遥かに低いようです。

そして、手当が出ればまだいい方で、大学院生などは「大学院生なんだからこれも実習・研修だよね」という言い分で無給で働かされているところもあるようです。一部労基が入ったところもあるようですが、それはごく一部だと思います。

もちろん、誰かがやらなければいけない仕事ではありますし、今の社会になくてはならない仕事です。

実際にコロナ診療をされている方々には頭が上がりませんし、感謝・敬意しかありません。

しかし、(すでに医局を辞めていたので関係なかったですが)自分はどうしてもしたくない、というのが本音でした。

自分の感染リスクだけでなく、周囲の人や家族にうつしてしまうリスクも高い。

感染しなかったとしても、(コロナ診療をしている場合は、一般のポピュレーションに比べて)行動が大幅に制限される。

自分にはできないな、と思いました。

もしその時医局に所属していたとしても、コロナの流行を契機に医局を辞めていたんじゃないかと思います。

フリーランス・非常勤であれば、職場を選ぶことができる

フリーランスの医師

その点、フリーランスであれば、自分で職場や仕事の内容を選ぶことができます。

この身軽さがフリーランス・非常勤の最大のメリットかと思います。

常勤で働くドクターたちの多くが、(病院がコロナに対応することになったら)コロナ診療を余儀なくされたのに対して、(コロナ診療をしたくない)フリーランスの医師たちは、コロナ診療をしない、という選択肢を取ることができました。

もちろん、フリーランスにもリスクやデメリットはあるので、完全にどちらが良い、ということは言えませんが。

人によるのだと思います。

いくらフリーランスが身軽だとはいえ、「自分は常勤で安定しているのがいい」という先生も一定数いると思うので、ある種この不安定であるという点が、フリーランス医師への参入障壁になるんだろうな、とも考えられます。

実際、コロナでバイト先を切られる、という事態も相次ぎました。

フリーランス・バイト医にとっては打撃ではありましたが、大学所属のドクターは大学でコロナ対応をする上に、バイトも切られる、という非常に厳しい状況に追い込まれた方もいます。

これを機に大学医局を辞めた先生も結構いるようです。

おわりに:バーンアウトするくらいなら、続けた方がいい

私のような姿勢というのは、医療者として決して褒められたものではない、という意見も当然あるかと思います。

医療者には人権がないのが常態化しているようなところがありますが、私は私にとって大事にしたいものを大事にするべく、(フリーランスになってからも)コロナ診療をしない、という選択を取りました。

繰り返しになりますが、コロナ診療をしてくださっている方々には敬意と感謝しかありません。

ただ、無理をし続けるあまりバーンアウトしてしまうくらいなら、細々とでも、自分のペースで医師を続けられた方がいいんじゃないかな、とも思います。

ドクターの方は真面目で責任感の強い方が多いと思いますが、もしその責任感のあまりに苦しんでおられるのであれば、もう少し自分のことも労ってあげてください。

まず自分が幸せでなければ、人を幸せをすることは難しいと思うのです。

「世の中にはこんな医師もいるんだ」と参考になれば幸いです。

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